voices of cats 猫の声

神奈川県の愛川町に外猫のための診療所を始めました。

愛川町猫不妊・去勢手術費助成制度の話

VOC外猫診療所のホームページでもお伝えしましたが、愛川町不妊・去勢手術費助成制度に関する文書を取り寄せました。こちらハテナブログでは、数値について少し解説と感想を述べさせてもらいます。まずは過去の実績の表を示します。

【表の見方】2021年10月1日以前の制度に関して。

①飼い猫、飼い主のいない猫の区別はありません。②手術後発行される各動物病院の領収書を用いて申請します。③発行された領収書は1年間有効となります。④例年予算が年度末前に無くなることが多いです。したがって、各年度に実施された不妊手術頭数との助成金支払頭数とは一致しません。

【感想】月別の資料は『無い』とのことでしたので、予算が具体的にいつ枯渇したのかは不明です。ただし、予算は十分といえるかどうかは疑問です。参考までに愛川町厚木市、当診療所が協力病院にもなっている川崎市助成金金額、予算額、人口を表にまとめました。また、ユニークな大和市も示します。

次ぎに、2021年10月1日から変更された制度における飼い主のいない猫の不妊・去勢制度の実績、入手できた2022年7月までの分をお示しします。制度変更の重要な点は、飼い猫は以前の通りですが、飼い主のいない猫については事前の計画書提出、承認後に手術、報告書の提出という方式に変りました。

【表の見方】2021年10月1日以降2022年7月までの飼い主のいない猫に対する実績

令和3年度後半の6ヶ月間で15頭実施の報告。令和4年度4ヶ月間で1頭実施の報告。計画書提出日から計画承認日までの日数は取り消し分を除くと、令和3年度で、6日、0日(即日)、5日。令和4年度で4日となっています。承認された計画書は郵送となりますので、到着まで1〜2日程度は必要になっていると予想されます。

【感想】当診療所では助成金申請を希望される方だけでなく、申請を希望されない方も多くいらっしゃいます。しかし、愛川町の外猫における様々な問題に対する対策が後退しているのは、助成金の申請件数を見れば容易に想像出来ます。加えて、多数の外猫が避妊去勢されずに生活している地区が多くあることを複数の依頼者様からうかがっています。何とかしなければなりません。

今回の改正の問題点については後日お話させてもらいます。